勉強し直し

来月、ありがたくもまた
ブラームスの5重奏曲を
演奏させていただく機会に恵まれました。


贅沢にも
ヴィオラの大山平一郎さんの
レッスンを受けて最終日にコンサートを
ご一緒させていただくというもの。


なのでまた
ブラームスと向き合い
語り合っています。


私にとって今
この曲の最大の難しさは
弦楽器とのバランスです。




それは単なる強弱の問題だけでなく
appassionatoの温度差や
音色の厚み、響きの深さ




沢山の音源がこの世にありますが

そのバランスが取れた音源は
数少ないと思います。



どんなにクラリネット奏者が素晴らしくても
どんなにカルテットが素晴らしくても



そこに統一性があるかないかで
この曲の姿はすごく変わります。




クラリネットをカルテットが包むのが

或いは
カルテットをクラリネットがまとめるのか



でも、
クラリネットとカルテットが
協調し合った時生まれる響きは



なんていうか。。
自分の語彙力のなさに絶望しますが

…特別なんです。




高校生の時その音を聴いてから

(その頃よく聴いていたのはLeisterとBerliner Solistenの録音)


一生かけて見つけたいと思った

私の頭に今でも鳴り響く特別な音。




半分は自分の想像から生まれた
幻想の音かもしれないけど





響きが何倍にも増幅して涙がこぼれ落ちるくらい温かくて優しい音。






私の理想の音は
今でもこの曲から生まれた
その音なんです。



クラリネット一本でも
いつもその音を想像しています。




1人で練習しても
その感覚は全く掴めなくて



だからこんな風に
演奏できる機会があると
本当に嬉しいです。








ブラームスさん。



あなたが描いた絵は
私の頭で鳴ってるこの音と
一緒ですか?




近づきたいなぁ。

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